2023年1月、10年に一度とも言われるほどの大寒波が襲来する直前、寒いからこそ出会える冬の絶景を見に岩手県県民の森主催の「七滝氷瀑雪だるまツアー」に参加してきましたので、そのときのようすをご紹介します⛄
氷瀑とは…凍った滝のこと❄
出発場所は岩手県県民の森にある森林ふれあい学習館フォレストアイ。七滝まで約3km、徒歩約70分。
当初の予定では、別の日に開催される「七滝氷瀑スノーシューツアー」(定員20名)に参加しようと思っていましたがすでに満員とのことで、「七滝氷瀑雪だるまツアー」(定員10名)に参加しました。事前申込制のため、参加される場合はホームページ等で開催情報を確認し、早めの申し込みをおススメします。
ガイドさんに案内してもらいながらスノーシューを履いて雪上に残された動物の足あとや木々の冬芽観察など冬ならではの見どころを楽しみつつ、登山道に雪だるまをつくり、七滝を目指すという冬の思い出作りにぴったりなツアー内容でした。
当日の朝に学習館で受付を済ませてスノーシュー(ダブルストック付き)をレンタルしてもらい、靴の装着やストックの調整方法を教えてもらいました。スノーシューを持っていなくてもツアー参加者は特別に500円でレンタルしてもらえるので気軽に参加することができますね。
東京から来ていた「地域おこし協力隊インターン」のおふたりと一緒に参加しました。
服装はスキーウェアなど雪山に対応しているものが良く、靴はスパイク長靴やスノーシューズがおすすめです。ガイドさんからスノーシューとストックを使った雪山の歩き方を教わり七滝へ向けていざ出発🚩
今回ガイドをしてくださったのは森林ふれあい学習館フォレストアイの小松範子さん。小松さんは5年ほど前に東京都から八幡平市へ移住されたそうで「自然に囲まれた暮らしがしたくて移住しました。そして今はガイドの仕事をしながらたのしく暮らしています。」と話す笑顔が印象的でした。
学習館から七滝登山口までは標高差50mという最もキツイ登り坂からのスタート。さらに、前日にまとまった積雪があり、ラッセル(雪の中を掻き分けながら進んでいくこと)の先頭から3人目まではなかなかの重労働でしたが、ツアー参加者全員で先頭を交代しながら歩きました👣
スノーシューを履くと足が沈みにくく、雪深い場所でも躊躇せず前に進むことができました。
出発してすぐ近くの林で教えてもらったのは、木に残されたクマの爪痕🐻
寄生植物の「ヤドリギ(宿り木)」にはオレンジ色や黄色の実が目立っていました。甘く粘り気のある果実を鳥が好んで食べ、糞中に残った未消化の種子や食べ残しの種子が他の樹皮に付着し、根を食い込ませることで発芽するとのこと。鳥のおかげで木の上に根を下ろすことができるヤドリギは森の中で多く見られ、鳥の巣のような見た目も生い立ちもおもしろい植物でした🌳
少し休憩をして最初の雪だるまをつくりました⛄サラサラのパウダースノーだったので丸く固めるのに苦戦しましたが、次に訪れた人に見つけてもらえるように並べてみました。
小松さんが植物の名前や特徴・活用方法などを写真や体験談を交えながら詳しく説明してくださいました。また、イヤホンガイドを1人1台貸してもらえるので少し離れた場所からでも説明を聞くことができました。
登山道と林道の分岐点で2回目の雪だるまづくり。1回目よりも時間をかけて、訪れる人の癒しスポットになるよう思い思いの形に仕上げました。ここから七滝まであと少し!
登山道を静かに見守る「マンダの木(シナの木)」と雪だるま
七滝に到着し、参加者全員で記念撮影📷
厳冬期は落差約30mの滝と滝壺が凍り付いて迫力のある氷瀑となりますが、この時は数日前に降った雨の影響で左側の氷が解け落ち、勢いよく流れ落ちる滝と凍った滝を同時に見ることができました👀
冬ならではの氷の芸術を眺め、ほどよい疲労感と達成感を味わいながらのティータイムは贅沢なひとときでした🍵
七滝で食べる岩手のりんご🍎
学習館に戻ってからは、温泉券・景品贈呈といううれしいお楽しみがありました💛
七滝から近い八幡平温泉郷の3施設で使用できる温泉券と
木材工芸センターでつくられた木製の今年の干支(ウサギ)の置物をいただきました🐰
登山と温泉はとても魅力的な組み合わせですが、雪山を歩いたあとの温泉の心地よさは格別でした♨
七滝の氷瀑は1月下旬~2月中旬頃に最盛期を迎えるそうです。氷瀑は訪れる時期によってさまざまな表情が見られるのでひと冬に何度も訪れる方も多いという理由がよくわかりました。県民の森ヘは普段からよく行きますが、初めて行った七滝は、氷瀑のほかにも新緑や紅葉などこれから見られる姿がとても楽しみな場所になりました。
岩手県県民の森では年間を通してその時期ならではの行事を開催しているので、ぜひ
イベント情報をチェックしてみてください!